HIDパッシング対策

注意:以下の内容は、あくまで私が自身の車であるBG5C GT-B Limitedに対して行なった作業の記録です。
ご自身でDIYされる方は、自己責任での作業をお願いいたします。
 
 
HIDは点灯時に高電圧がかかるため、灯けたり消したりをあまり頻繁にやるのはバルブ寿命に良くないと聞きます。そこで常々思っていたのが、パッシングの問題です。純正4灯のLEGACYは、パッシング時にLowとHiが同時点灯する仕組みになっていますので、HIDバルブに負担がかかりそうです。なんとかコレをHiのみの点灯に変えようというのが今回の狙いです。

なお、この企画?にあたりましては、デビルさんから貴重な御意見を頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。

 
 LEGACYのライティング回路
 
純正4灯ヘッドランプライティング回路
LEGACYのライティング回路は、ちょっと面白い構造になっています。上の図は、右側ヘッドランプの回路を一部簡略化して書いたものです。

ヘッドランプリレーの作動電源はIG電源から来ていますので、エンジンをOFFにすればライトが切れます。また、ライティングスイッチをON(II)に(又はディマ,パッシングスイッチをPASSに)すれば、常にヘッドランプの+側には12Vがかかり、各ランプを点灯させるか否かは、マイナス側をスイッチで切り替え、接地させることで行なっています。つまりマイナスコントロールなんですねぇ。初めて知りました。(笑)

 HIDをつけるとどうなるか?
 
HIDを追加したライティング回路
上の回路にHID(BELLOF製の初期型)を追加した物が上の図です。HID用の電源はバッテリから直接取り、ON-OFFの信号を、既存のライティング回路の+線からもらうようになっています。従来Lowランプのマイナスに接続していた線は宙ぶらりんです。

で、この回路図を書いているときに、とんでもないことに気が付きました。前述の通り、ライティングスイッチをON(又はディマ,パッシングスイッチをPASS)にすれば、ディマ、パッシングスイッチの位置にかかわらず、常に+側には電圧がかかります。即ちこの状態では、常にHIDがつきっぱなしになるということです。

ということは、仮にHiビーム選択時はHiランプのみ点灯とか、パッシング時はHiランプのみ点灯、なんていう回路が純正でついていたら、HIDは正常に(純正と同じように)作動していなかった事になります。いままでHIDが正常に作動しているように見えたのは、単なる偶然だったんですねぇ。いやぁ、無知とは恐ろしい。(^^;)

 第一段:失敗の巻(笑)
 
B100コネクターの位置 上の回路図を眺めていると、ライティングスイッチがON(II)の時のみ、HIDのON-OFF信号線に+12Vを流すようなリレーを付ければよさそうです。

で、単純にB100コネクター(左画像のように、ステアリングコラム根元付近にある、黒の11極コネクター)の3番線を分岐し、プラスコントロールでリレーを組み、既存の+線とHIDのON-OFF信号線をつなぐ部分(上の回路図の赤○部)にリレーをかませました。

コレで作動させてみたのですが、見事に失敗!!ライトが自分の意思とは反し、てんでむちゃくちゃな灯き方をします。(大笑い)

賢明な諸氏は、もうお気づきですね。リレーはマイナスコントロールで組む必要があったのです。あーっ、恥ずかしい(^^;)

 頭を冷やして再検討
 
リレーはバッテリー付近に設置 回路図を見直し、マイナスコントロールでリレーを動かす必要性は理解できたのですが、そうなると、リレー駆動用の+電源をどこからもってくるかが問題です。

ここで使う+電源は、IG電源が必要(常時電源では、キーOFFでもライトスイッチがONならHIDが点灯する。ACC電源では、セルを回すときにHIDが消灯してしまう)ですので、何処かにないかなぁ、けど、室内〜リレー(リアフォグ用にバッテリー近辺に設置した物を流用。リアフォグ用リレーは室内に再設置)の配線をまた追加するのは面倒だなぁ、と電気配線図集を眺めていたところ、良い物を発見しました。

コーナーリングランプ用リレーです。
 
注:純正ヘッドランプだと、左記の位置にリレーは付きません

 これでなんとかなるだろう
 
ずいぶんごちゃごちゃしてきたなぁ
BG(BD)のB型以降でコーナーリングランプ付きの車に乗っている人はご存じと思いますが、コーナーリングランプはライトがONの時しか点灯しません。で、ここから逆にライトのON-OFF信号をもらってしまおうという、逆転の発想?を思いつきました。

結局、上の配線図で青色で描いた物が今回新設したリレー&配線です。先ほど失敗したのと同じB100コネクターの6番線を信号線として分岐し、プラスコントロールでリレーを組めば良いようです。

上の図で行けば、B143コネクタの1又は2番線を分岐してリレー作動用電源とし、B100の3番線をリレー信号線とするマイナスコントロールでリレーを組んでも同じだとは思います(と言うか、回路的にはこちらが正しいような気がします)が、室内〜リレーまで新しく線を引くのが面倒だったので、今回はこれで良しとしました。(単なる横着物(^^;))

なお、配線図では右側ランプしか描いてありませんが、左側は同じリレーより線を分岐して使用しました。

 安直な手直し作業でなんとか終了!
 
B100コネクターのピン配置 ということで、手直し作業の実施です。先ほどのB100コネクターの、今度は6番線から分岐をとり、先ほどのリレーの信号線とつなぎ変えれば終了です。

リレー信号線の取り口を変えただけなので、10分もかからず作業は終了しました。今度はバッチリ作動します。(^^)V

いままで対向車へのパッシング(道を譲るときなど)は、SC-OSCERをON-OFFして代用していたのですが、ようやくこれでハンドルから手を放さずにパッシングできます。あーっ、よかった!

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